「シン・仮面ライダー」観てきました。
本作の後、同日中に「Winny」も観てきたのですが、個人的な評価としては100円追加してDolby Atmos+一回り大きなスクリーンで観た本作より「Winny」に軍配が上がりました。
ジャンルがかなり違うので比べるのもなんですが「シン・仮面ライダー」だけ観て帰ることになったらちょっとモヤッとしたかもしれません。
そんな微妙な評価の本作でしたが、帰ってからいくつかネット上のレビューを観ることでちょっと視点が変わり、若干評価も変わりました。
今回は基本ネタバレなしで、
- 全く初見の人には「どういうつもり」で観たら良いかのヒント
- 僕のように実際観て若干モヤってしまった人へのこういう視点はどうでしょう?という提案
として書いてみました。
まず、いくつか観た情報の中で ↓ この記事の情報はかなり役に立ちました。
ちなみにこの記事もネタバレなし前提で書かれていますので、初見前の状態で観ても問題無いと思います。
さて、僕はシン・シリーズについてはシン・エヴァンゲリオンを除いてゴジラ、ウルトラマンと観てきたのですが、三作を比較すると本作は最も「引用」や「オマージュ」の要素が多い、いわゆる「ハイコンテクスト」な作品だと感じました。
先に紹介した記事によると100%堪能しようと思ったら最低でも以下の三点は抑えておく必要があるようですね。
- 石ノ森章太郎作の原作漫画
- 価格: 440 円
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- 1971年からテレビ放映されたいわゆる初代の仮面ライダー全編
- 価格: 3454 円
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- ヤングジャンプで連載中の本映画のコミカライズ作品
「真の安らぎはこの世になく -シン・仮面ライダー SHOCKER SIDE-」
ちなみに僕は直接的には三点とも未見です。
内容の一部を過去に触れた引用や解説を通して間接的に把握しているぐらいですね。
映画の主題やダークなトーンは原作漫画から引き継いでいる要素が大きく、アクションシーンは1971年放映のテレビ番組からの引用、オマージュ要素がかなり存在するとのこと。
三つ目のコミカライズ作品については現在進行形の連載中でもあり、読むにはそれなりのハードルがあるようなのですが、アクションで尺を取られていることもあって映画本編では明らかに説明不足な各キャラクターの「闇堕ちの過程」とその結果としての「行動原理」が丹念に描かれているとのこと。
映画本編を観る前に三つを全部チェックするのが良いに越したことはないのですが、ちょっとハードル高いですよね。
正直、僕も昨日の時点でここまで判っていたら「じゃあ観ないわ」ってなっていた可能性があります(^_^;)
ではここからが本題、そんな状況で「観てしまった」僕のお勧めの鑑賞方法です。
この映画、主役の本郷猛を含めて主要登場人物のほとんどが「闇堕ち」しています。
その闇堕ちの経緯の描写が圧倒的に足りていないことが一番の問題な訳ですが、実は後半に入って一人だけ毛色の違う人物が登場します。
デフォルメして判りやすく説明すると、出てくるキャラがことごとく
↑ この人だったのが、一人だけ
↑ この人が混じっている、みたいな(^_^;)
その人にも「それなりの過去」はあるようなんですけど、それほど引き摺っているようには見えないし、何より行動原理がスッキリしていて判りやすいんですよね。
そして、後半に入ってから登場する上に、ほぼ完全な巻き込まれ展開からの登場なので、その他の登場人物に関する理解も観客として前半部分を観ていた僕らよりも低い可能性すらあり、つまりは僕ら以上に「置いてけぼり」状態に置かれながらあの世界を精一杯生きている訳です。
僕が推奨するこの映画の見方は「その人」の視点に立って物語を追う、と言うものです。
あくまで個人的な視点であって、この発想自体そのキャラと僕の感覚が近かったところが出発点なので万人に通用する手段ではないのかなとは思いますけど、特に僕同様「前提を知らずに観てしまった」人のお口直しの参考になれば幸いです。