君子じゃないので危うきについて嗅ぎまくってみた話し。

 

アフター・ビットコイン: 仮想通貨とブロックチェーンの次なる覇者

アフター・ビットコイン: 仮想通貨とブロックチェーンの次なる覇者

 

とても参考になりました。

 

ビットコイン投資をするために読み始めたと言う訳ではなくて、多分否が応でもこれからも存在を意識しなきゃいけないものについては一応自分なりの立場を固めておかないと不安になる、という自分の「ビビりな習性」を満たしたしてやるために、ですね。

 

もちろん読んで「これはいける」と思ったら投資自体には抵抗感が全くと言って良いほど無いので行っていたと思いますけど。

 

私は本書を読んで「いかない」ことを選択しました。

ま、今の時点で参入しようと思う人は、、、いるかな、、、、いるかもしれないですね。

 

当初は「未来のお金」という響きそのものが魅力だったと思います。それこそビットコインで個人がPCの空き時間にマイニング出来ていた時代にその存在について認識はあったし、マイニングという行為そのものについても一応調べたりしたんですよね。

 

それでも私が知った時点ではもうアーリーアダプター達が通り過ぎた後というか、空き時間にマイニングする程度だと電力消費に見合わないと言う話になっていて、ならいいかとスルーしちゃったんですよね、、、

 

と言うわけで、ここ最近衆人の目にも入るようなメジャーイシューになって当時採算度外視で手を出していれば、、、と歯噛みした、というのも本書に手を伸ばした理由だったりします。

 

 

現状を考えると、、、奇妙な展開ですよね。

 

今となっては本質について理解していない人でもとりあえず「バブル」であることは理解した上で、そこにのっかるかどうかをベットしている状態、でしょうか。

 

タイミングが合えば確かに勝ち抜けできるんでしょうけど、サスガに今からだとかなり分の悪い勝負になると思います。

 

その理由についてはクドクド述べるよりも本書を読んでいただいた方が早いんですけど、僕なりの理解をサラッと述べれば、

決済手段が存在意義なのに現状では金のような「代替資産」になってしまっていてそこから抜け出せない状況に陥っている(価格の乱高下と大部分を極めて少数者が保持してしまっている状況などから)

・かと言って金のようにそれ自体に価値があるわけでもないし、法定通貨のように裏書きしてくれる後ろ盾があるわけでもない。

 

と言うわけで、土地や株のバブルよりも遙かに判りやすくダメな子だと思います。もちろんタイミング次第であぶく銭を掴む可能性は十二分にありますが、もろギャンブルですね。

 

 

本書の優れている点は、ビットコインアルターコインの動きとは切り離してブロックチェーンという技術そのものを現状を踏まえた上で冷静に評価しているところですね。

 

決済手段としてのブロックチェーンは確かに未来を切り開く可能性を持っている。だけど、その点ではビットコインも大部分のアルターコインも「失敗作」であり、未来の通貨を担う種子はもっと面白みの無い各国の中央銀行や既存の銀行間ネットの中で粛々と育まれていていずれ芽をふいて我々の生活を潤してくれますよーというところまで語ってくれます。

 

ま、ビットコインに纏わる夢やロマンの破壊者という評価も出来る訳で、この本を読んだら不快に感じる人は多いだろうとも思いますけどね。